研究課題/領域番号 |
05680392
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
前川 孝 京都大学, 理学部, 助手 (20127137)
|
研究分担者 |
花田 和明 京都大学, 理学部, 教務職員 (30222219)
曄道 恭 京都大学, 理学部, 助教授 (50025384)
|
キーワード | 電子サイクロトロン波電流駆動 / 低域混成波電流駆動 / 高速電子 / アップシフト周波数 |
研究概要 |
1.WT-3トカマク(第半径65cm、小半径20cm、最大トロイダル磁場1.75T)において、クライストロン(2GHz,最大電力350kW)によるマイクロ波を導波管列ランチャーにより入射し、プラズマ電流36kAの低域混成波電流駆動プラズマを生成した。このプラズマをターゲットとしてジャイイロトロン(56GHz、最大電力200kW)からのミリ波を斜め入射し、電子サイクロトロン波電流駆動によりプラズマ電流をさらに増大させる事を試みた。 2.色々なミリ波入射角度及びトロイダル磁場強度で実験を行った。プラズマ中心でのトロイダル方向の屈折率0.75、及び入射ミリ波の周波数とサイクロトロン周波数の比ω/Ωe=0.125の場合に最も大きな電流増加率が得られ、90kWのミリ波入射で60msecの間にプラズマ電流は36kAから42kAに増大した。この入射条件は、低域混成波電流駆動プラズマの高速電子がドップラー効果によるサイクロトロン共鳴で選択的に加熱された事を示している。 3.低域混成波入射電力を階段的に増加させても、ほぼ同じ電流増加率が得られた。これは高速電子をターゲットとしてサイクロトロン波電流駆動を行う場合、低域混成波電流駆動とほぼ同じ駆動効率が得られる事を示している。 4.電子サイクロトロン波電流駆動プラズマからの電子サイクロトロン輻射強度、及び硬X線放射強度は共に、低域混成波電流駆動プラズマからの輻射強度に比べほぼ2倍程度強かった。これは電子サイクロトロン波電流駆動の場合より高エネルギーの高速電子により電流が運ばれている事を示している。
|