研究概要 |
平成6年度の研究実績は次の通りである。 [1]入射放射線の線種の弁別と潜像の退行 (1)入射放射線の比エネルギー損失(-dE/dx)が大きい放射線が入射した場合には、即時発光(シンチレーション光)の割合が大きく,潜像を作る割合は小さい.これは電子-ホール対の密度が関係している.即時発光とPSL発光の比を利用すれば線種の弁別が可能である. (2)複数回読みとり法によって線種弁別が可能である. (3)潜像の退行に関しては,適当な温度(50〜90℃)において10分間程度の熱ブリーチングによって退行の速い成分の潜像を消失させ,潜像を安定化することができる. [2]極微量放射能分布の測定手法ならびに定量手法の確立 (1)バックグラウンド放射線の価減化の手法を確立した. (2)標準試料と未知試料の同時露出法で未知試料の放射能3程度を知る方法を検討した. [3]各種の応用測定 野菜,肉,海産物等の身辺周辺の通常の物体に含まれる自然放射能分布の測定を行った.
|