研究概要 |
1.X線管から放射されるX線スペクトルについて、陽極での電子のエネルギー分布を考慮して理論計算を行った。 (1)連続X線成分については、従来のBirchモデルとTuckerモデルの適用範囲を明らかにしたので、今後の理論計算に役立つ。 (2)特性X線成分については、X線画像の均一性にとって最も重要な、X線強度のビームアングル依存性を説明できる新しいモデルを作った。 2.散乱X線と直接X線のスペクトルの分離測定を継続して行っている。散乱X線の比率を減少させるのに二つの方法がある。 (1)エアギャップ法については、管電圧70kV,被写体厚5-20cmについて、基礎データを取得した。 (2)グリッド法については、スペクトルの分離測定法を確立させて、管電圧75kV,被写体厚20cmについて、基礎データを取得した。 3.散乱線含有率をパラメータにとって、画像のコントラストと被曝線量の関係を表示するグラフを提案し、使い方の例を示し、臨床写真に応用した例を示した。
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