研究課題/領域番号 |
05680424
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
山田 澄 摂南大学, 工学部, 教授 (00029133)
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研究分担者 |
岸田 邦治 岐阜大学, 工学部, 助教授 (90115402)
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キーワード | 逆問題 / システム同定 / ARMAモデル / 未臨界度推定 / 適応フィルタ / 可同定性 / 逐次型ARMAモデル同定 / 臨界安全監視 |
研究概要 |
1.理論解析: 原子炉信号揺らぎのように入力が測定不可能な未知ランダム信号である場合、離散時間系のシステムモデル同定は広い意味で逆問題であり、同定可能であるための条件を調べておかなければならない。そこで、この問題を多入力多出力フィードバックシステムを対象として解析し、真のシステムが同定できる十分条件は、(1)フィードバックシステムが最小位相性を持っていることと、(2)雑音源が互いに独立であることが充分条件となることを示した。また、3変数システム2観測変数の場合には、たとえ、真のシステムの雑音源が独立であっても2変数しか観測していないため、条件(2)が満たされないことに注意すべきであることを示した。 2.近大炉実験データ解析: 逐次型ARMAモデル同定による未臨界度推定では、推定未臨界度は明らかに実際の未臨界度の変化に対しかなりの遅れが生じており、また、推定未臨界度の値も参照未臨界度から大きくずれ場合がある。一方、ADFによる未臨界度はほぼ未臨界度の変化に追従しており、未臨界度の変動を素早く検知すると言う点では逐次型のARMAモデル同定法より優れている。しかし、推定反応度の精度、及び統計的変動と言う観点から見ると、必ずしもADFが優れているとは言いがたい。この様な結果を総合すると、以下のような結論を得る。 ADFによる未臨界度推定法は、本質的に統計的変動に敏感であり、未臨界度が\単位で変化する様な場合に有効であるが、数¢程度の変化を検知するような精度の高い推定には向いていないと結論出来る。
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