本研究は、顕微鏡画像解析により海洋の重要な優占種である珪藻をはじめ、最近になってさまざまな水域でその重要度が指摘されはじめた微小藍藻や、微生物ループの主要な担い手であるバクテリアのバイオマスを精度高く見積もることである。 微小藍藻のモデルともなるバクテリア(E.coli)を対象に増殖過程(Growth phase-生理状態を反映していると考えられる)の異なる細胞の各種パラメーターについて興味深い知見を得た(下表)。現存量(細胞バイオマス)の迅速で精度の高い測定が本研究の第1の目的であるが、その変動についての知見を加えることができるとの見通しが立った。 上に結果の一部を示したように本研究の前段階は予定通り進行している。ただ酵素処理によるAO染色領域の内容評価については、成果が出ておらず目下最重要課題として取り組みつつある。また細胞成分のうち炭素量については、測定機器の準備が完了したので本年度後半期にこれに取り組む。
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