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1993 年度 実績報告書

キョウチクトウスズメガ体内におけるキョウチクトウ葉強心配糖体の動向について

研究課題

研究課題/領域番号 05680517
研究機関福岡大学

研究代表者

山内 辰郎  福岡大学, 薬学部, 教授 (90078684)

研究分担者 阿部 フミ子  福岡大学, 薬学部, 助手 (10090747)
キーワードキョウチクトウスズメガ / キュウチクトウ / 強心配糖体
研究概要

キョウチクトウスズメガ(Daphnis nerii L.)体内にキョウチクトウ葉の成分がどのように移行し、蓄積されるかについて検討を行った。終齢幼虫11匹を含む約30匹の幼虫をエタノールでホモジナイズ後、葉の成分分離の方法に従って分画を行い、体内の成分を植物二次代謝物のレベルの分離を行った。
次に幼虫の糞中に排泄された成分についても同様の抽出単離を行った。
結果 幼虫体内からは、ursolic acid、cholesterolおよびadynerinが得られた。糞中のカルデノライドの中、量的に多いのはadynerinであり、その他、oleaside A、8beta-hydroxyodoroside A、nerigoside等が小量ないし微量得られた。また葉中に大量に得られるフラボノイドrutinは体内からは全く検出されなかった。
考察 Adynerinは通常のカルデノライドと異なり8,14beta-epoxy-構造を有する強心不活性カルデノライドである。キョウチクトウ葉内ではminor cardenolideとして、その三糖体の形で存在するものである。キュウチクトウ新鮮葉の配糖体は三糖乃至二糖体として存在しているものと考えられる。今回幼虫体内、糞中から得られたカルデノライドがすべて単糖体として存在していたことは、二、三糖体が幼虫体内(乃至は腸管内)において加水分解されることを示している。また強心活性の強い配糖体、例えばoleandrin、odoroside A系の配糖体が体内はもとより、糞中にも極く微量にしか見い出されないことは注目に値するものと考えられる。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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