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1994 年度 実績報告書

ショウジョウバエの卵原細胞の増殖制御と分化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05680632
研究機関筑波大学

研究代表者

岡田 益吉  筑波大学, 生物科学系, 教授 (60015534)

研究分担者 丸尾 文昭  筑波大学, 生物科学系, 助手 (30199921)
キーワードショウジョウバエ / 卵形成 / 精子形成 / 不完全分裂 / 細胞質連絡 / 卵原細胞 / 精原細胞 / ポリフューゾーム
研究概要

本研究は、ショウジョウバエの卵形成初期過程におけるポリフューゾーム(PF)の機能を分子レベルで解明することにより、卵原細胞の増殖制御および卵母細胞への分化機構に関する理解を得ることを目的として行った。2年間の研究計画に従って、以下の成果を得た。
1.精巣でのPFの発見:ショウジョウバエの精原細胞も卵原細胞と同様のシスト形成を行うが、PFの記載はない。そこでPF構成タンパク質を検出する抗体を利用して精巣でのPFの存在を調べたところ、卵巣とは形態が少し異なるが同一の構成タンパク質を含むPFを発見した。
2.PFの形態を支配する遺伝子座:精巣と卵巣のPFには形態的差異が認められる。生殖系列細胞の性決定に関与する遺伝子座により、この形態が支配されていることを明らかにした。
3.生殖幹細胞の細胞内極性:卵巣や精巣の先端部に位置する生殖幹細胞にもPFが存在し、さらに、隣接する特殊な体細胞と接する側に必ず偏在することを発見した。このことから、幹細胞の分裂、維持機構にもPFが関与する可能性が示唆された。
4.生殖系列シストの中でのPFの分布の偏り:卵巣の生殖系列シストの中で1個の卵母細胞が分化するには、シスト内の分子的偏りが必要である。PF構成分子の分布がすでに2細胞シストの時期から偏在することを明らかにした。
5.PF構成タンパク質遺伝子の遺伝解析:抗体で検出したPF構成タンパク質は、細胞骨格タンパク質である、a-スペクトリンであった。この遺伝子座の突然変異は致死突然変異体であるので、卵形成過程を解析するにはモザイク解析が必要となることがわかった。
6.他のPF構成タンパク質:卵巣、精巣のPFにアクチンが存在し、微小繊維を形成していることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] I.Sugimura: "On the allelism of fs(1)K1274 and Sex-lethal mutations" Drosophila Information Service. 75. 147-148 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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