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1993 年度 実績報告書

神経発生後期におけるイムノグロブリン・スーパーファミリーF3/F11の役割

研究課題

研究課題/領域番号 05680689
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

渡辺 和忠  (財)東京都老人総合研究所, 実験生物学部門, 室長 (70114717)

研究分担者 春日 博子  (財)東京都老人総合研究所, 実験生物学部門, 助手 (00158841)
小林 悟  (財)東京都老人総合研究所, 実験生物学部門, 研究員 (20100117)
キーワード免疫クロブリン・スーパーファミリー / F3 / F11 / 分子生物学 / 神経発生 / 学習
研究概要

最近、免疫グロブリン・スーパーファミリーに属する分子の記憶・学習への関与を強く示唆する結果が出され始めている。私達は、神経の後期発生過程を含めた出生後の免疫クロブリン・スーパーファミリーの役割を明らかにすることを最終目標とし、本研究では胎児期には見られず出生後大脳において著しく増加するF3/F11に着目して研究を行っている。本年度は、ウシF3/F11のcDNAを用いて特異的抗体の作製を行ない、その脳内での局在性を明らかにした。更にラットを用いて遺伝子レベルでの研究を行うためにラットのF3/F11cDNAも単離した。先ずF3/F11に対する特異抗体を作製するために、既に私達がクローニングしているウシF3/F11のcDNAを用いて大腸菌で組換え蛋白質を大量に調製した。このために、ウシF3/F11のcDNAを制限酵素により部分断片にして、大腸菌用発現ベクターpET3に入れ、このベクターのための宿主BL21(DE3)にトランスフォームし、IPTGの誘導によりF3/F11蛋白質の部分断片を得た。この蛋白質の断片をインクルージョンボディとして回収・精製し、ウサギを免疫してF3/F11の特異抗体を得た。この抗体を用いてウエスタンブロットを行なったところ、脳では130kD付近に単一のバンドを与え、更にこのバンドは抗原で吸収されるため、F3/F11のみを検出していることが明らかになった。免疫組織化学によりF3/F11脳内の分布を調べたところ、脳内に広く分布しているが、特に海馬、大脳皮質に多く存在していた。その発現は胎児、新生児では非常に低く、主として細胞体で検出された。生後2週間になると発現が非常に高くなり、海馬、大脳皮質などの軸索、樹状特起など神経繊維で検出され、細胞体では殆ど検出されなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 島崎久仁子: "神経特異的細胞接着因子F3/F11の局在性" 生化学. 65. 848 (1993)

  • [文献書誌] 春日博子: "神経細胞接着因子F3/F11のcDNAのクローニングと脳内での発現" 第16回日本分子生物学会年会・講演要旨集. 364 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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