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1993 年度 実績報告書

放射光X線を用いた磁気散乱・吸収へのパルスマグネットの応用

研究課題

研究課題/領域番号 05740239
研究機関姫路工業大学

研究代表者

小泉 昭久  姫路工業大学, 理学部, 助手 (00244682)

キーワード放射光 / X線磁気散乱 / X線磁気吸収 / パルス高磁場
研究概要

放射光X線を利用した磁気散乱・吸収実験を、高磁場下で行うことを目的として、パルスマグネットを作製した。マグネエットのコイルに使用するビッター板は、銅板を撃ち抜き加工することにより作製され、外形144mm、厚さ1mm、24個の冷却水用の穴の開いた円環状のもので、その一部をV字型に切断してある。これと同様の形状をしたFRKP製の絶縁板とビッター板を螺施状に、交互に積み重ねるとコイルを形成することができる。作製した内径40mmのパルスナグネットをコンデンサーバンクと接続し、磁場発生の実験を行った結果、マグネットの中心部において、パルス幅1m秒の正弦半波で、16Tのパルス磁場が得られることが確認できた。X線磁気散乱に有利な90°散乱や、蛍光法による吸収測定に用いるための内径30mmのスプリット型マグネットも現在作製中である。
パルス磁場の発生時には、同時に種々のノイズも発生することが予想される。放射光施設は共同利用のため、他のビームラインへの影響も考えられる。パルスナグネットを、高エネルギー研究所・AR放射光施設に持ち込み、ノイズチェックを行った。マグネットからの漏れ磁場と、電源ラインを伝わってくる電気的ノイズを測定した結果、測定機器へ影響を与えるようなノイズはないことが確認できた。さらに、ストーレッジリング運転中におけるリングカレントへの影響の有無も確認する予定である。以上のような準備のもとに、高磁場下でのX線磁気散乱・吸収測定が、実行可能の状態となる。今後は、硬磁性体や、メタ磁性体の試料を用いて実験を行うべく、計画を進めていく。

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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