1.プレーナ型コリニア音響光学スイッチの検討 LiNbO_3結晶基板上に2本のチャネル光導波路を横方向に並べたプレーナ構成で形成する、集積化に適したコリニア音響光学素子の基礎検討を行った。一方の導波路内での音響光学相互作用を大きくするために、2つの導波路の材料構成を異なるものとし、さらにストリップ型弾性表面波導波路を一方の光導波路上に形成する。光導波路として、一方に安息香酸を用いたプロトン交換導波路、他方はリチウム安息香酸を用いたプロトン交換導波路あるいはNb_2O_5埋め込み導波路を用いる。弾性表面波導波路はTa_2O_5ストリップにより構成する。光波長1.5mumにおいて素子設計を行い、実験的に導波路の試作を行った。 2.2×2マトリックススイッチの実験的検討 LiNbO_3結晶基板上に2本のチャネル光導波路を垂直方向に積層にした構成でマトリックススイッチの試作を行った。光導波路としてプロトン交換導波路とNb_2O_5リブ導波路、弾性表面波導波路としてプロトン交換導波路を用いた。光波長0.633-0.78mumにおけるスイッチングを確認した。230MHz、0.9Wの高周波により消光比10.4dBのスイッチング特性が得られた。このときの弾性表面波パワは約18mWである。またフィルタリングの半値全幅0.64MHzが得られた。 テ-パ型弾性表面波導波路の解析 フィルタリング特性におけるサイドローブによる波長間クロストーク低減、および弾性表面波の高効率結合を実現するため、テ-パ型導波路の有限要素法による理論的検討を行った。
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