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1993 年度 実績報告書

磁気ひずみ法による構造用ケーブルの非破壊張力測定

研究課題

研究課題/領域番号 05750456
研究機関京都大学

研究代表者

宇都宮 智明  京都大学, 工学部, 助手 (10211773)

キーワード磁気ひずみ法 / 非破壊応力測定 / PWS / 飽和磁化漸近則 / 透磁率
研究概要

本研究の目的は、平行線ワイヤーストランド(PWS)に代表される構造用ケーブルに関し、その磁気ひずみ法による非破壊張力測定のための基礎理論および測定技術を開発することにある。磁気ひずみ法とは、強磁性体に応力が与えられるとその磁化が変化する現象を利用して応力測定するものであるが、従来用いられてきた振動法の様な境界条件の影響がなく、精度良い測定が可能になる。
ここで提案する磁気ひずみ効果を利用した飽和磁化漸近則に基づく応力測定法をまとめると…(1)直流バイアス磁界Hを与えた下で、被測定材の透磁率muを測定する。(2)mu=1+M/H^3なる関係から、パラメーターMを同定する。(3)√<3>=A+Bsigma(A,B:定数、sigma:応力)なる関係が成り立つことを利用して、応力sigmaを測定する。
以上の測定手順において、透磁率muは被測定材に巻いたコイルのインダクタンスLの測定値から計算により求める必要があるが、この解が鋼棒(1本の)に関しては明らかなのに対し、ワイヤーの複数本束ねられたケーブル材に関しては従来は未知であった。本研究においては,これを理論計算により求め,鋼棒とほぼ同様な手順により可能であることを明らかにした。また,その実験的検証もおこない,これを確認した。すなわち,PWSにおいても飽和磁化漸近則が成立し,定数A,Bを同等材においてあらかじめ同定しておけば,非破壊張力測定が可能となる。本方法によれば,境界条件の影響をうけず,また,海中ケーブル等の振動法の適用困難な条件下でも測定可能となる。

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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