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1993 年度 実績報告書

可視化を利用した流体の会話的数値計算に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05750817
研究機関宇宙科学研究所

研究代表者

田村 善昭  宇宙科学研究所, 高速流体力学部門, 助手 (40217203)

キーワード数値流体力学 / 可視化 / 会話的数値計算(Interactive Computing)
研究概要

まず,本年度前期は予定に従い,会話的数値計算(Interactive Computing)のためのグラフイックス・ライブラリの開発とこれを用いた簡単な計算を行った.グラフイックス・ライブラリは数値計算に負荷がかからないように,また,数値計算のプログラムを大幅に書き換える必要のないように別プロセスとして動作するようにした.数値計算側からのグラフイックスの呼び出しはプロッタ・ルーチン的なものとし,ウィンド-操作や絵の拡大・縮小などはグラフイックスのプロセスが会話的に行い,数値計算部分には影響しないようになっている.従って,数値計算部分の書き直しは計算の各時刻で物体形状や等高線などを描くサブルーチンを呼び出すようにするだけである.簡単な例題としては2次元の衝撃波の反射を計算した.圧力や密度の等高線の変化を眺めることで解が発達していく様子がよく分かる.後期はメモリーの増強により,より実際的な計算ができるようになったので,2次元の実際的な翼型まわりの遷音速粘性流を計算してその効果を確かめたほか,トンネルに突入する物体によって誘起される流れ場を模擬した1次元計算や空力音響のための新しい高解像度計算手法の開発などに応用した.トンネルの計算では,非定常な流れの様子がよく分かるほか,パラメータの違いによる流れの変化も容易に比較することができた.空力音響の問題は空力騒音を解決するための手段として今日,注目を集めてきている研究分野であるが,非常に高い精度が要求されるために,基礎方程式が簡単であるにもかかわらず,その手法は未だ確立していない.新たな手法の開発においては比較的小規模な計算を繰り返してよりよい手法を求めていくことになるが,本研究で開発したような会話的な可視化は,新たな手法/プログラムの開発にも非常に有効であった.現在の問題点としては,表示できるものやウィンド-,視点などの操作が限られていることであるが,これらは今後,数値計算に負荷をかけない程度で充実させていきたいと考えている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田村,善昭: "流体可視化ソフトの開発-乱流解析に向けて-" 第9回生研NSTシンポジウム講演論文集. 127-130 (1994)

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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