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本研究は半潜水式海洋構造物のロワ-ハルなどの水平没水柱体に働く波力に及ぼす、入射波の角度影響、部材の端部影響、部材間の相互干渉影響などの種々の3次元影響について明らかにすることを目的としている。このような3次元影響のうち、斜波中の円柱に働く波力に及ぼす入射波の角度影響に関する研究は、すでに前年度に終了しており、今年度は、実際の半潜水式海洋構造物のロワ-ハルに働く波力に及ぼす、部材の端部影響およびコラムとの相互干渉影響について実験的に調べた。以下に今年度に得られた研究結果の概要を示す。
ロワ-ハルに働く波力に及ぼす部材の端部影響を調べるため、両端にエンドプレートを取り付けた2次元ロワ-ハル柱体および3次元ロワ-ハル単独模型を用いて、波力の計測およびロワ-ハル上面の流速の計測を行った結果、以下の結論を得た。
(1)3次元模型では、柱体周りに生じる循環流が端部で無くなることにより、2次元柱体に比べて波力がわずかに増加する。
2.ロワ-ハルに働く波力に及ぼすコラムとの相互干渉の影響について調べるため、3次元ロワ-ハル単独模型およびコラム付きロワ-ハル模型を用いて、波力の計測、ロワ-ハル上面の流速の計測、および流れの可視化を行った結果、以下の結論を得た。
(1)コラム接合部の面積分ロワ-ハルの圧力面が減少することによって、上下方向の質量力が大幅に減少する。
(2)コラム間で流れが増加されることによって、ロワ-ハル上面の圧力が減少するとともに、上面に生じる剥離渦が下面に比べて大きく成長するため、鉛直方向の波力は大きな上下非対称性を生じる。
(3)コラムの存在により循環流の生成が妨げられることによって、波力減少の影響が小さくなる。
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