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1993 年度 実績報告書

細胞増殖および癌化におけるグルコーストランスポーター遺伝子活性化機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05770100
研究機関徳島大学

研究代表者

村上 尚  徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (40210009)

キーワードグルコーストランスポーター / エンハンサー / SRE / SP1 / AP1
研究概要

培養細胞を血清などの細胞増殖因子で処理したり、また、多くの細胞の癌化に伴って、1型のグルコーストランスポーター(GT1)遺伝子の転写が増加し、それによりGT1mRNAは増加する。数の増加した細胞膜上のGT1により、細胞はより多くの糖を取り込み、細胞増殖のエネルギーとして使用する。我々はマウスのGT1遺伝子をクローニングし、遺伝子の3kb上流(エンハンサー1)と、第2イントロン中(エンハンサー2)の2ヶ所に血清添加及び、癌遺伝子のrasやsrcの産物により、活性化されるエンハンサーを同定した。そこにはSREやTREと相同性の高い配列が存在していたが、この領域だけでは転写活性化のうちの一部分しか説明できない。上流および下流から削った変異体を作成することにより、エンハンサー1の領域を約300bpにせばめた。NIH3T3培養細胞からの核抽出液を調整し、FootPrintを実施したところ、この300bpの領域にはFootPrint陽性領域が7ヶ所見いだされた。これらのFootPrint陽性領域やSRE相同配列を欠失した変異体では転写活性化能が低下した。精製したc-juu蛋白とSP1蛋白を加えたFootPrintにより、7ヶ所のFootPrint陽性領域のうち5ヶ所にc-juu蛋白が2ヶ所にSP1蛋白が結合することがわかった。また、精製したSRF蛋白を加えたFootPrintを行ったところ、NIH3T3培養細胞からの核抽出液でははっきりとしたFootPrint陽性領域としては見えなかったところにSRF蛋白が結合することがわかった。これらより、エンハンサー1では5ヶ所のAP1結合部位(TRE)と2ヶ所のSP1結合部位(GC-box)そして1ヶ所のSRF結合部位(SRE)が協同して転写活性化を行っていることがわかった。現在、エンハンサー2の解析も進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nishiyama,T.,Murakami,T.et al.: "Expression of the gene encoding the tyrosine kinase-deficient humaninsulin receptor in transgenic mice" Gene. in press.

  • [文献書誌] 村上尚、蛯名洋介他: "生体の科学" 医学書院, 8ページ (1994)

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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