放射線・核医学領域における画像には、多種のモダリティーのものが存在し、そのために近年PACS等が研究開発されてきている。しかしながら、医学生や研修医の教育にはそれぞれの症例についての典型的な画像データ等を厳選したうえで提示する方が良いと考え、以下のような特徴を持った電子教科書システムの開発研究を実施した。 1.使用者にとって使い易いこと 使用対象者にとって一番身近なパーソナルコンピュータ(PC)によるシステムであり、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を用いることにより、操作の誘導化を進めた。また、データファイルの記録媒体として光磁気ディスク(MOD)やコンパクトディスク(CD)を使用したが、PCによるシステムであるので、このような媒体の駆動装置の拡張が容易であった。 2.静止画のにでなく、動画も扱えること 静止画用プロトコルとしてPhoto CD等を、動画用プロトコルとしてQuick TimeおよびVideo for Windowsを用いることによりマルチメディアデータベースとしての機能を持たせた。 3.使用者の興味に応じたデータ提示が可能なこと テキストー画像間および画像-画像間に相互参照(リンク)機能を持たせることにより、ひとつの興味から新たな興味を誘導するような仕組みを持たせた。
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