1 下部尿路通過障害による末梢神経系の変化を明らかにする目的でラットの尿道狭窄モデルを作製し、MPGニューロンの形態学的変化を中心に観察した。 2 ニューロンは1週間狭窄群では狭窄解除後正常化したが、狭窄が7週間以上におよぶと期間の長さとともに増大し、解除後も正常化しなかった。 3 膀胱重量は1週間狭窄群は解除後ほぼ正常化したが7週間狭窄群は解除後も増大を続け、11週間狭窄群も解除後正常化しなかった。 4 尿道狭窄ラットのニューロンの肥大化、膀胱重量の変化は7週間以上の狭窄で不可逆的になる可能性が示唆された。 5 MPGニューロンの肥大化のメカニズム解明のためには膀胱筋線維間の線維性分local trophic factorや神経細胞内代謝等についても検討が必要であると考えられた。
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