• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

癒着性中耳炎鼓膜における超微細構造ならびに弾性線維の3次元構築の観察

研究課題

研究課題/領域番号 05771361
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

荒井 秀一  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70193042)

キーワード癒着性中耳炎 / 弾性線維 / 共焦点レーザー走査蛍光顕微鏡
研究概要

前年度までは、癒着性中耳炎鼓膜における表皮層及び固有層の変化に注目し、膠原線維配列の乱れや消失、細胞浸潤線維芽細胞及び筋線維芽細胞の量的・質的な変化、更に、特殊染色による弾性線維の量的な変化等を明らかにし、特に固有層を中心に癒着性中耳炎鼓膜を炎症性肉芽型、線維性肉芽型、硝子化型の3型に分類し、本疾患の病理組織学的な整理を行った。本年度は引き続き癒着性中耳炎の病態並びに成立に関する諸因子を組織学的に検討するとともに、特に、本年度は癒着性中耳炎並び正常鼓膜の固有層内における弾性線維の状態に注目し弾性線維に対して、特異的に蛍光染色を行い、これを共焦点レーザー走査蛍光顕微鏡を用いることにより、鼓膜固有層内の弾性線維の3次元的な構築を観察した。その結果、正常鼓膜の固有層内では弾性線維は内・外線維層に間際に散在性に点状に存在していることが今回の観察で確認された。一方、癒着性中耳炎鼓膜の炎症性肉芽型が線維性肉芽型の固有層内においては、弾性線維は、正常鼓膜の弾性線維と比べ著明に増加し、内・外線維層の線維束の間を固有層内全体に渡って網目状に増加していることが観察された。しかし、硝子型では弾性線維は明らかに減少しており、固有層内に部分的に線状に観察されたのみであった。今後は、さらに症例数を増やし、続発症である緊張部型真珠腫との関係についても研究を行う予定である。

URL: 

公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi