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1993 年度 実績報告書

咬合力に起因する下顎骨のひずみの定量的分析

研究課題

研究課題/領域番号 05771761
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

田中 球生  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (80207109)

キーワードmandibular
研究概要

まず、咬合力が発揮されたときの下顎骨のひずみを、定量的に測定する装置を作成した。装置は、下顎左右側第2大臼歯に装着される金属キャップと、キャップ間に設置される変異センサによって構成され、変異センサは、下顎左右側第2大臼歯の相対的な垂直的位置変化を検出する方向に設置した。装置の精度は2,5mumの精度を有し、口腔内の環境においても精度に大きな変化はないことを確認した。
装置を口腔内に装着し、レジン製のブロックを介在させて咬合力を発揮させた時の、下顎左右側第2大臼歯部での下顎骨の垂直的位置変化を測定した。レジンブロックを咬ませた際、コンタクトポイントを介して金属キャップを装着した下顎第2大臼歯が移動することが考えられている。そこで予備実験の結果、コンタクトポイントを介した影響がほとんど認められない下顎第一小臼歯部で、レジンブロックを咬ませた。また、咬合力発揮の指標として、左右側の咬筋筋電図を同時記録した。
実験の結果、左右側のいずれでレジンブロックを咬ませた場合も、ブロックを咬ませた側が、対側より120〜150mum上方に変位した。また、咬筋の筋活動はブロックを咬ませた側の方が大きかった。
過去の下顎筋のひずみに関する研究では、開口運動時および前方運動時に下顎骨弓幅径が400〜600mum減少し、それには外側翼突筋下頭が主に関与していることが報告されている。今回の実験結果から考察すると、咬合力を発揮した場合、下顎骨に作用する応力は、開口、前方運動時と比較して大きいが、その際の下顎骨のひずみ量は小さく、下顎骨は咬合力に対して、より堅牢な形態をとっていると考えることができる。

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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