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1993 年度 実績報告書

高効率不斎反応場の構築

研究課題

研究課題/領域番号 05771930
研究機関熊本大学

研究代表者

石塚 忠男  熊本大学, 薬学部, 助手 (60176203)

キーワード不斎合成 / 不斎補助剤 / 2-アミノアルコール / 2-オキサゾリジノン / 2-オキサゾロン
研究概要

2-オキサゾロンとアントラセン類、シクロペンタジエン類との[4+2]環化付加反応によりえられるビシクロ環系2‐オキサゾリジノンを(2S.3R)‐2methoxy‐1‐apcamphanecarboxylic acid(MAC acid)で光学分割することにより、4,5‐(9,10‐dihydroanthraceno)oxazolidin‐2‐one(DHAOx),4,5‐(9,10‐dihydro‐9,10‐dimethylanthraceno)oxazolidin‐2‐one(DMAOx),4,5‐[1,4‐(1,2,3,4,5,5‐hexamethyl)cyclopenteno]‐oxazolidine‐2‐one(HMCOx)の両対掌体を大量に合成することを可能にした。これらを不斎補助剤としたジアステレオ選択的アルキル化・Diels‐Alder反応、アルドール反応、マイケル反応を検討したところ、全ての反応について有効であることがあきらかとなった。特に、DMAOx,HMCOxは、ほとんどが完璧な立体制御が可能であり、従来のエバンス試薬をはるかに凌駕する性質を持つことを示すことができた。
これら2-オキサゾリジノン体を開環して得られる2-アミノアルコール体は、ビシクロ環によりコンホメーションが固定されたものであり、いくつかの特徴ある反応性を見いだすことができた。
(1)ジエチル亜鉛によるアルデヒドのエチル化反応における触媒として用いると、高エナンチオ選択性を達成することができ、窒素原子上の置換基をアルキル基からスルホニル基へと変換すると選択性が完全に逆転するという興味深い事実を見いだした。
(2)N‐スルホニル体とn‐BuLiとの混合物は、キラルアルコキシドとしてmeso‐酸無水物と反応してハーフエステルをエナンチオ選択性よく与えることを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Koreichi Kimura: "Extremely Powerful Chiral Auxiliaries:Enantiomeric[4+2]Cycloadducts of 2‐Oxazolone and 9,10‐Dimethylanthracene." Tetrahedron Letters. 33. 446-4461 (1992)

  • [文献書誌] Koreichi Kimura: "Drmatic Reversal of Enantioselectivity in beta‐Aminoalcohol-catalized Addition of Diethylzinc to Aldehydes." Tetrahedron Letters. 33. 3147-3150 (1992)

  • [文献書誌] Tadao Ishizuka: "Practical Preparation of Chiral 4-Substituted 2-Oxazolidinones." Chemistry Letters. 991-994 (1992)

  • [文献書誌] Noriaki Hashimoto: "Highly Efficient Chiral 2-Oxazolidinone Auxiliaries Derived from Methyl-cyclopentadienes and 2-Oxazolone." Tetrahedron Letters. 35. 721-724 (1994)

  • [文献書誌] Keiko Otsuka: "Sterically Congested Chiral N-Acetyl 2-Oxazolidinone As Acetyl Enolate Equivalents in Stereoselective Aldol Reactions" Chemical & Pharmaceutical Bulletin. (発表予定). in press (1994)

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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