研究概要 |
小児悪性疾患における病名告知について、実際に告知をされている小児とその家族(主に母親)と面接を行いその実際を知り、既に告知をされている小児やこれから病名告知をする症例に対しての援助について考えることを目的として、調査を行った。 対象:既に病名告知をされている悪性疾患患児とその母親。患児の年齢は問わないが、小児科外来に通院中のものとする。ここで言う病名告知とは、医師からの十分な説明を受けているものとする。 調査方法:文献や血液・腫瘍科専門の医師の話より、入院中のこと、学校生活のこと、病気・病名のこと、医療者に対する気持ち、必要な援助などの面接項目を決定し患児用と母親用の面接ガイドを作成する。外来受診時に何回か話をし、面識ができた時点で調査の依頼をし面接を行う。面接時は承諾をとってカセットテープに録音し後日紙面に移す方法をとる。 調査施設:A.千葉大学医学部附属病院小児科外来、B.聖路加国際病院小児科外来。後者の方は研究者が病棟看護婦をしていたころに入院していた患児が対象となるため外来看護婦と一緒に面接を行う。 調査期間:Aでは数年前より外来に参加。面接は平成6年1月から開始している。Bでは平成6年3月から面接行っている。今後,調査は継続する。 調査結果:現在はまだ3ケースの面接しか行っていないので明らかなことは言えないが、すべてで話してもらって家族内で隠し事なく話ができ、よかったと言っていた。医療者は忙しく、病気そのものに対する不安や心配について入院中、外来関係なくゆっくり話せる人の必要性を患児、母親共に語っていた。
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