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1993 年度 実績報告書

在宅寝たきり老人のセルフケアに関する質的・量的分析

研究課題

研究課題/領域番号 05772073
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

永田 久美子  (財)東京都老人総合研究所, 看護学部門, 研究助手 (80228022)

キーワード在宅寝たきり老人 / セルフケア / 質的分析法 / セルフケアの刷新 / セルフケアの種類 / 自立 / 依存 / 成熟
研究概要

本研究の目的は、寝たきり老人の生活の質の向上をはかるための1つの重要なポイントとして、本人のセルケアの力に注目し、今後その力を看護者が適切に支援していけるための基礎とするために、現在まだ体系的に把握されていない在宅寝たきり老人のセルフケアの具体的実践内容や援助の活用方法、心理や意向を探索的に調査し、質的・量的に分析することである。
調査対象者は、当初、無作為抽出法を予定していたが、この研究がまだよく知られていない状況性に関する探索的研究段階であること、短期間に対象の生活や意識の内奥にまで届く調査を行わなければならないこと、などを勘案して、研究目的に沿った事実を十分に語ってくれる30名のインフォーマントを選定した。具体的には、そうした人物をよく把握していて、かつ仲介による調査へのバイアスが小さいと考えられる市民の家事援助グループや敬老会館ボランティアなどに紹介を依頼した。
調査方法は、一人に対し3回から8回(一回3時間から5時間)訪問し、参与観察調査、テープ録音調査、インタビュー調査、を行った。併せて、記述の可能な人に対しては、セルフケアに関するテーマにそった記録を依頼し、ノートを留置して調査を行った。
分析は、以上の質的データをワープロ/コンピューター入力し、GROUNDED THEORY,ETHNO-NURSINGの手法を活用しながら質的分析を行い、得られた探索項目をもとに量的分析を行った。
結果、(1)身体的制限の中で各人が独自の方法を工夫/刷新しながらセルフケアを実践している実態、(2)従来のセルフケア理論で示されていた範疇を越える多様なセルフケア種類があること、(3)看護職がセルフケアの内実に届いておらずセルフケアが伸長する機会を生かしきれていないこと、(4)セルフケアの展開には本人の自立と依存をめぐる成熟が不可欠であること等が明らかになった。

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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