• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

登山による体脂肪の減量効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05780090
研究機関国際武道大学

研究代表者

山本 正嘉  国際武道大学, 体育学部, 講師 (60175669)

キーワード登山 / 体脂肪 / 減量
研究概要

登山が体脂肪の減量にとって優れた運動であるという仮説を証明するために,さまざまな形態の登山を行い,その前後で体脂肪の変化を測定した.登山は無雪期のハイキング,縦走,沢登りから雪山の縦走までを対象とした.被検者は30歳台の男女であった.1日当りの運動時間は5〜12時間,また日数は1〜15日間であった.体脂肪の測定は水中体重法とインピーダンス法を用いて行った.
その結果,行動時間が短かい無雪期の日帰りハイキングにおいては,測定誤差との関連も考慮すると明瞭な体脂肪の減少は認められなかった。しかし,日帰りであっても行動時間が10時間以上となる登山や2日以上にわたる登山の場合には,明瞭な減少がみられた.なお,体脂肪の減少は,行動時間や行動日数が長い場合に顕著であった.また,無雪期登山よりも雪山登山の方が顕著であった.これらの登山における1日当りの体脂肪の減少量は,150〜500gであった.この値は,これまで平地の運動を用いて行われた体脂肪の減量効果に対して,2〜3倍の効果であった.2日間以上にわたって行われた登山について,1日当りのエネルギー消費量を心拍数から推定したところ,3000〜6000kcakであった.また,食事の摂取量を調査したところ1000〜3000kcalであった.したがって,登山時の消費エネルギーは,一般に摂取エネルギーを大きく上回るといえる.
以上の結果から,登山は体脂肪の減量にとって非常に有効な運動であることが示唆された.なお,登山が体脂肪の減量にとって有効である理由としては,運動時間が長いこと,食事量が制限されること,また,山岳環境の特性である低温と低酸素により体脂肪の利用が促進されること,などが考えられた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山本 正嘉: "登山を模擬したトレッドミル歩行時の無酸素性作業閾値" 国際武道大学研究紀要. 9. 9-16 (1993)

URL: 

公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi