1.日本手話の基本語彙抽出とそのレベル分け 先行研究を参考にして、634語を日本手話基本語彙候補とした。中でも使用頻度が特に高い100語を第1水準、次の頻度レベルの135語を追加した235語を第2水準として選定、同様にして380語を第3水準とした。第4水準は基本語彙候補634語に数詞27語と使用頻度の高い国名5語を加えた661語を選定、これを日本手話語彙とした。 2.標準形抽出とその画像データと音韻記述 第1〜第4水準のグループごとに手話資料提供者の協力を得て、標準形を抽出。その標準形を地域の手話形と比較しながら辞書形としての適否を判断した。その結果をビデオに録画して、画像データとした。次に画像データを音韻表記法により音韻記述し、音韻記述データとした。 3.形態記述とデータベース化 画像データと音韻記述データを元に研究者の内省と資料提供者の協力により、各語の形態構造を推定、形態記述データとした。そして、各語の日本語ラベル、音韻記述データ、形態記述データ、品詞、同義語、英訳語を項目とするデータベースを作成し、661語を入力、日本手話基本語彙データベースを完成した。 4.形態構造一般モデル 以上のデータを元に日本手話の形態構造の一般構造を提案、発表した。
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