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1993 年度 実績報告書

反磁性鉱物の磁場整列と反磁性異方性のメカニズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05804025
研究機関大阪大学

研究代表者

植田 千秋  大阪大学, 教養部, 講師 (50176591)

研究分担者 伊達 宗行  原研, 先端基礎研究センター, センター長 (80028076)
山岸 昭雄  大阪大学, 極限物質センター, 助教授 (10006273)
山中 高光  大阪大学, 教養部, 教授 (30011729)
土山 明  大阪大学, 教養部, 助教授 (90180017)
キーワード反磁性異方性 / 磁場整列 / 酸化結晶 / 層状結晶 / 微粒子
研究概要

本申請で扱う微粒子の反磁性磁場整列は、粒子の熱エネルギーを、磁気異方性エネルギーが大きく上回った条件で引き起こされると考えられており、反磁性整列の整列完了磁場はH_s=(15kT/NΔχ)^<1/2>で表わされる。この関係に従えば、整列磁場H_sは温度低下とともに増大すると予想され、また同一温度であれば媒体の粘性に無関係のはずである。
これらの検証のため-110℃の液体エタノール中での整列実験装置を制作した。一般にアルコール中の無機鉱物粒子の分散は困難であるが、現在までのところグラファイト、タルク、マイカなどについて整列実験が可能となった。一方、反磁性整列への媒体の影響を調べる目的で、気体中に浮遊した鉱物微粒子の反磁性整列の観測を試みた。このため磁場空間内で窒素ガス中に微粒子を分散させ、レーザーの透過光強度により、微粒子の整列度を観察する装置の制作を進めた。気体中分散の場合、微粒子の粒度を一定で定常的に浮遊させる点が懸濁液分散に比べてむづかしい。また微粒子による透過光変化は、液体分散に比べ微弱であり検出が困難である。現在までにグラファイトについて、磁場整列の定量的観測が可能となった。
なお無機鉱物は、磁性イオンを不純物として含むため、その濃度評価が反磁性整列の解析を進める上で不可欠である。そのため磁気天秤、EPMA、SIMSにおよびX線回折による不純物鉱物相の評価を行った。
上記の装置を用いて今後、無機鉱物微粒子の測定を組織的に進めることで、粒子の熱エネルギーと磁気異方性エネルギーに基づく整列機構の妥当性を検証が可能となる。さらに上記整列現象を、極低温・無重力の極限条件で行うための基礎データを集積する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Chiaki Uyeda: "Diamagnetic Anisotropy of Sheetsilicates" Phys.Chem.Minerals. 21. (1994)

  • [文献書誌] 植田 千秋: "反磁性酸化鉱物の磁場整列効果" 鉱物学雑誌. 22. 123-130 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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