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1994 年度 実績報告書

陽電荷を帯びた大環状チオエーテル遷移金属錯体

研究課題

研究課題/領域番号 05804033
研究機関大阪府立大学

研究代表者

吉田 寿勝  大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (50029443)

研究分担者 上田 龍雄  大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (90151795)
安達 知浩  大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (20079057)
キーワードスルホニウムイオン / クラウンチオエーテル / Mo-H-S^+結合 / ヒドリド錯体 / 無機イミド錯体 / 有機イミド錯体
研究概要

3級スルホニウムイオンをもつクラウンチオエーテルtrans-{M(CO)_2(syn-Me_9[16]aneS_4)}OTf(M=Mo,W)をHOTfでプロトン化すると脱カルボニルをともなってヒドリドカルボニル錯体trans-{M(CO)(syn-Me_9[16]aneS_4)}OTf(1,M=Mo;2,M=W)を生成する。ヒドリド配位子の存在はH^^1NMRおよびIRで確認した。興味あることに1のX線構造解析はヒドリドは末端ヒドリドではなく3級スルホニウムイオンの硫黄原子に架橋しMo-H-S^+3中心2電子結合を形成していることを示す(Mo-H1.48,H-S^+1.32Å)。Me_9[16]aneS_4が三座配位したfac-M(CO)_3(syn-Me_9[16]aneS_4)(M=Mo,W)をMeOTfと反応するとfac-{M(CO)_3(syn-Me_9[16]aneS_4)}OTf(3,M=Mo;4,M=W)が得られる。これら錯体のIR,H^^1NMRスペクトルは3級スルホニウムイオンが配位に関与していないことを示す。また溶液中ではMo錯体はC_1,W錯体はC_S対称をとる。
MO(IV)ナイトリド錯体trans-Mo(N)(N_3)(syn-Me_8[16]aneS_4)とHOTfとの反応では配位したクラウンチオエーテルはプロトン化されず、ナイトリドおよびアジドがプロトン化されて無機イミド錯体trans-{Mo(NH)(OTf)(syn-Me_8)[16]aneS_4}OTf(5)を与える。5のN-H結合はカルボニル化合物に可逆的に付加し有機イミド錯体trans-{Mo[NCH(OH)RR′](OTf)(syn-Me_8[16]aneS_4)}OTf(R=R′=Me;R=H,R=Ph;R=H,R′=t-Bu)を生成する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 吉田壽勝ら: "Reversible Addition of CarbonylCompounds to Parent Imido Complex:Preparation and Crystal Structures of trans-{Mo(NH)(OTf)(syn-Me_8[16]aneS_4)}OTf and trans-{Mo[NCH(OH)RR′](OTf)(syn-Me_8[16]aneS_4)}OTf (R=R′=Me;R=H,R′=Ph)" J.Chem.Soc.Chem.Commun.151-152 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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