本研究に関して、立体動画像ホログラム作成に必要な条件を検討するために、次の順序で研究を進めた。すなわち、 (1)市販のTN液晶パネルの振幅および位相変調特性の検討 (2)液晶パネルへのキノフォーム(CGHの一種・波面変換素子)の書込み (3)キノフォームの読出し特性および再生像の明るさについての検討 (4)大容量のフレームメモリを用いた専用の画像処理システム(イメージMAX:ED-1614)を用いたリアルタイムCGHの計算および表示 以上のように液晶パネルのホログラフィ表示デバイスとしての特性を明らかにするとともに動画ホログラフィの基本的な特性について検討を行った。その結果、 (1)フレームメモリにより毎秒10フレーム程度の立体動画再生を行った。 (2)He-Neレーザ(赤)、YAGレーザ(緑)、He-Cdレーザ(青)の三色のレーザと三枚の高精細液晶パネルによるカラー動画像再生を世界で初めて行った。 (3)規則性のある位相コードによる再生像の特性改善を確認した。 以上の如く動画ホログラムにより立体動画像表示の特性を明らかにできた。
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