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1994 年度 実績報告書

タウンヤ法の適用条件に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 05806020
研究機関筑波大学

研究代表者

増田 美砂  筑波大学, 農林学系, 助教授 (70192747)

研究分担者 松島 昇  (財)自然環境研究センター, 研究員
キーワードタウンヤ法 / 造林システム / 焼畑 / 農業間作
研究概要

本研究は、今日世界の熱帯地域に普及しているタウンヤ法が、どのような社会経済的条件のもとに成立しているのかを明らかにすることを目的としている。
そこでまずタウンヤ法の定義を林地における農業間作を伴う造林法とした上で標準モデルを想定し、造林実行主体(以下国有林)と造林労働者(以下タウンヤ農民)との間で取り引きされるものを概念的に明らかにした。そして他の造林システムと比較した際のタウンヤ法の特色は、タウンヤ農民が農業間作部分に対して国有林側に支払うべき借地料と、国有林側が造林農業に対してタウンヤ農民に支払うべき労賃との相殺にあるとみなした。
次に各地でタウンヤ法と称されている造林システムの事例をもとに、(1)労賃支払い型(借地料が労賃を下回るため、国有林側がタウンヤ農民に対しその差額を支払わなければならないもの)、(2)完全相殺型(両者が相殺されることによって、農民は一見ただ働きをしているようにみえるもの)、(3)借地型(借地料が労賃を上回るため、タウンヤ農民の方が造林労働を行ないつつ、さらに借地料の不足分を国有林に支払う)の3者に分類した。その結果、すべて(1)および(2)型となり、(3)型はみられなかったものの、従来(2)型であったナイジェリアでは土地不足から(3)型を検討し始めていた。さらに国有林側にとって節約効果の少ない(1)型が実際には広く普及している要因を、植民地期ビルマの事例を中心に検討した結果、焼畑耕作民の統制という側面がみられることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 増田美砂: "植民地支配と森林" 北川泉編著『森林・林業と中山間地域問題』. 6-18 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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