研究課題/領域番号 |
05807023
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
今西 健一 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20132920)
|
研究分担者 |
加藤 秀人 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00241084)
厳 小傑 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80195627)
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
内山 竹彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00050550)
|
キーワード | スーパー抗原 / 細菌外毒素 / T細胞活性化 / 主体異常反応 |
研究概要 |
全身性外毒素性ショック症候群(TSS)の原因毒素であるブドウ球菌外毒素およびレンサ球菌発熱性外毒素は強力なT細胞活性化能を持つ。一般の抗原は抗原提示細胞に貧食され、消化されてペプチド化されてMHCクラスIIのポケットと呼ばれる部分に結合し、細胞表面に移動して、T細胞に提示される。これらの外毒素は貧食、ペプチド化されることなく、細胞表面のヒトやマウスのMHCクラスII分子に直接結合して、T細胞に提示される。これら外毒素に反応するT細胞は特定のT細胞抗原レセプターbeta鎖のV領域(Vbeta)を持つことを明らかにしてきた。今年度はさらに以下のことを明らかにした。 1.in vitroにおける外毒素の刺激によりマウスCD4^+T細胞とCD8^+T細胞に反応性の違いが明らかになった。一次刺激においてはCD4^+T細胞とCD8^+T細胞は共に活性化され、CD4^+T細胞はIL-2を多量にCD8^+T細胞はIFN-gammaを多量に産生する。二次刺激においてはCD4^+T細胞は同じ外毒素に対して増強された反応を示すが、CD8^+T細胞は同じ外毒素に対して反応(増殖、IL-2産生、IFN-gamma産生)しないが、クラスII陽性細胞を著しく傷害する。 2.in vitroにおける外毒素の刺激によりヒトCD4^+T細胞とCD8^+T細胞はクラスII陽性細胞存在下においてTNF-alphaおよびTNF-betaを産生する。その産生量はCD4^+T細胞が高い。 3.Yersinia感染症患者に由来するY.Pseudotuberculosisより、ヒトやマウスのT細胞活性化能を持つ蛋白質YPMを精製した。さらに、YPMはMHCクラスII陽性細胞存在下でヒトのT細胞抗原レセプターにVbeta3、9、13.1および13.2を持つT細胞を活性化し、スーパー抗原であることを明らかにした。
|