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1993 年度 実績報告書

多発性硬化症/自己免疫疾患の腸管免疫機構の病態解析と経口免疫寛容導入の試み

研究課題

研究課題/領域番号 05807054
研究機関佐賀医科大学

研究代表者

松井 真  佐賀医科大学, 医学部, 講師 (10199739)

研究分担者 黒田 康夫  佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (30117105)
キーワード多発性硬化症 / 全身性紅斑性狼瘡 / 卵白アルブミン / K-カゼイン / ウシ血清アルブミン / ウシ免疫グロブリン / 食餌性蛋白抗原
研究概要

本年度は、来年度よりのライン化細胞樹立および使用を中心とした研究へ繋げることを前提に行った。すなわち、食餌性蛋白抗原としてのウシ血清アルブミン(BSA),kappa-カゼイン(k-C),ウシ免疫グロブリン(BGG),および卵白アルブミン(OVA)に対する免疫反応を誘発するために最も有効な血清を、従来使用していた牛新生児血清1ロットを標準として、牛胎児血清4ロット、ヒトAB型血清4ロットの計9ロットについて検討した。具体的には末梢血単核球の7日間培養法を用い、0.1-100mug/mlまでの抗原濃度において、培養終了前の16時間における^3H-thymidineの取り込みを指標とした。
対象は、6名の多発性硬化症(MS)患者(全員女性、平均年齢40.7歳)、2名の中枢神経症状を有する全身性紅斑性狼瘡(SLE)患者(39歳と41歳の女性)、および4名の正常健康人(男女各2名、平均27歳)。血清ロットのスクリーニングについては健常人でもある程度の反応を検知することのできるものを選択の条件とした。その結果、特にOVA50mug/ml 付近で増殖反応を検出することが可能であった米国Whitaker社のヒトAB血清が最適であると判明し、2000mlを確保した。MS患者については、蛋白抗原の反応性との関連の詳細な検討を進めるためにHLAタイピングを行った。DR2抗原陽性者は1名のみであった。必ずしも最適とは言い難いウシ新生児血清を用いた予備実験では、SLE患者1名および6名中3人のMS患者でOVAに対する反応を認めた。しかし、適切な血清を用いれば健常人でもOVAに対する細胞性免疫反応が検知されることを考え合わせると、OVA反応自体は病的な現象とは言い難い。MSの他の1名において牛乳中に比較的多量に存在するkappa-カゼインに対する反応が認められ、今後、選択した血清を用いて上記4抗原に対する免疫応答の詳細な検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H,L,Weiner 他 6名。: "Double-blind pilot triul of oral toleratization with myeline antigens in multiple sclerosis." Science. 259. 1321-1324 (1993)

  • [文献書誌] H,L,Weiner 他 14名。: "Proceedings of the 8th International Congress of Immunclogy at Budapest 1992." 627-634 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2019-02-28  

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