研究概要 |
私共はエンドセリンと高血圧による腎合併症との関連について検討するため、ラット培養メサンギウム細胞を用いてメサンギウム細胞自体よりのエンドセリン-1分泌調節機序について検討し、エンドセリン-1合成ガンの細胞においてもprotein kinase C-依存性に合成促進され、逆にcyclic AMPもしくはcyclic GMP依存性に抑制されることを認めている。(Kohno M et al.kidey Int.42:860-866,1992;Kohnc M et al.Am J Physiol 33:F678-F683,1993;Kohnc M et al.kidney Int 45:137-142,1994;Kohno M et al.Hypertension,in press,1995)さらに自然発症高血圧ラット(SHR)及びそのコントロールラットである ウィスターキョ-トラット(WKY)の腎より単離した培養メサンギウム細胞を用いて、SHR由来のメサンギウム細胞ではprotein kinase C活性化に対してより強くエンドセリン-1合成が促進されることを認めた。さらに両種において共にアンジオテンシンII、アルギニンバゾプレッシンがAT,レセプター,V,レセプターを介してやはりSHRのメサンギウム細胞においてより強くエンドセリン-1合成が亢進することを認めたこれらの成績はエンドセリン-1の高血圧腎合併症あるいは高血圧の成因への関与の可能性を示唆する。
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