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1993 年度 実績報告書

活性酸素誘導性腸上皮イオン分泌における細胞内シグナル伝達機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05807069
研究機関大阪医科大学

研究代表者

玉井 浩  大阪医科大学, 医学部, 助手 (30179874)

キーワードイオン分泌 / ラット腸上皮 / NH_2Cl / GSH
研究概要

NH_2Clによるラット腸上皮イオン分泌作用はプロスタグランディンや腸粘膜に分布する神経叢によって行われる他に、直接細胞に作用する系が存在するが、この直接経路のメカニズムに関して検討するため、以下の実験を行った。アッシングチャンバーに装着したラット腸上皮粘膜の漿膜側に前もってグルタチオン(GSH)を添加するとNH_2Clを作用させてもイオン分泌を完全に抑制することが判明した。しかし、NH_2Cl添加後にGSHを作用させても、イオン分泌は抑制しなかった。つまり、NH_2Clが直接膜に作用するか、あるいは細胞内に通過し、いったん作用するとその後にGSHを添加しても、もはやイオン分泌は抑制できないほど反応は速く終了してしまうものと考えられた。また、NH_2Clにより細胞内SH基は減少することを確認している。さらにNH_2Clを作用させる前にダイアマイドを用いて細胞内GSHを減少させておくとイオン分泌開始までの潜時が短縮した。これらのことはNH_2Clが細胞内でダイアマイドと同じように酸化剤として作用していることを示している。これはテトロドトキシンにより前もって神経系を介したイオン分泌経路を遮断しておいても、イオン分泌開始までの潜時は延長するものの同様の傾向がみられている。これはイオン分泌には神経系を介した間接的な経路以外に、細胞に作用する(酸化)直接経路が存在することを示し、さらにそれがダイアマイドと同じく細胞への酸化作用として関係していること示している。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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