研究課題/領域番号 |
05807076
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河合 建一 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (30110761)
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研究分担者 |
小野 公二 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90122407)
増永 慎一郎 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (80238914)
赤星 光彦 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (00027418)
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キーワード | 癌化学療法 / 併用療法 / 腫瘍血管作動物質 / 静止細胞 / 急性低酸素細胞分画 / ^<195m>Pt-標識-シスプラチン / ^<195m>Pt-標識カルボプラチン / ^<195m>Pt-標識-254-S |
研究概要 |
本テーマが平成5年度に採択された事によって行なわれたin vivoレベルを主体とする実験の結果から、マウスに移植されたSCCVII腫瘍において、ニコチンアミドによる前処理がシスプラチンの腫瘍内への取込みを昂進させる事によって、腫瘍細胞の生残率を著しく低下せしめる事が明らかとなった。そこで平成6年度における本研究班の主要な目的は、上記の結果を細胞レベルおよびDNA分子等の生体高分子レベルでも確かめ、薬剤-薬剤間の相互作用の機構を明らかにする事につとめると共に、固形腫瘍に対して最も効果的な腫瘍血管作動性物質と抗癌剤との組合せ様式の決定を目指す事に置かれた。この目的を達成するための重要な手段として、我々の研究グループによって合成される^<195m>Pt-標識各種白金化合物があり、これら制癌剤と各種生理活性物質の併用による相乗作用を細胞および動物固体レベルで明らかにすることが具体的な研究テーマとして考えられた。そこで本年度は各種^<195m>Pt標識白金化合物の合成にも重点の一つを置き、カルボプラチンや254-S等の新規白金制癌剤の標識化に成功した。また、これらを用いた培養細胞レベルでの作用機構に関する研究でも予想以上に成果を挙げることができた。さらにまた、本研究の遂行において根幹ともなるべき固形腫瘍内静止期細胞に対する放射線作用やサイトカラシン-B,BUdR等による協調作用等の基礎に関するデータも蓄積させる事が出来た。
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