研究課題/領域番号 |
05807092
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
間野 博行 東京大学, 医学部(病), 助手 (90240704)
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研究分担者 |
平井 久丸 東京大学, 医学部(病), 講師 (90181130)
三谷 絹子 東京大学, 医学部(病), 助手 (50251244)
花園 豊 東京大学, 医学部(病), 助手 (70251246)
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キーワード | チロシンキナーゼ / 遺伝子治療 / レトロウィルス |
研究概要 |
各種ヒトおよびマウスの白血病細胞株をスクリーニングし、活性型チロシンキナーゼを高発現している白血病細胞株を同定した。それらにはBcr-Ablチロシンキナーゼを発現しているヒトK562細胞、Tecチロシンキナーゼを高発現しているマウス32D細胞などがあった。これら細胞株に、活性型チロシンキナーゼに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドをin vitroで投与した結果、細胞の増殖抑制がオリゴヌクレオチドの濃度依存性に認められた。オリゴヌクレオチドを投与した際、細胞内の標的チロシンキナーゼ量は減少していることがイムノブロッティング法により確かめられた。また同様な効果がアンチセンスRNAによっても得られることを確認する目的で、活性型チロシンキナーゼに対するアンチセンスRNA発現ベクターをレトロウィルスにて構築した。このreplication-defectiveレトロウィルスをpsi-2細胞に感染させ感染能力を持ったウィルス粒子を得た。アンチセンスRNA発現レトロウィルスを上記細胞株培養上清中に添加すると、レトロウィルスのタイター依存性に細胞増殖が抑制された。従ってキナーゼ活性の抑制によって白血病細胞株の増殖抑制が得られることが確認された。現在これレトロウィルスを用いて、in vivoにおいても同様な白血病増殖抑制効果が得られる可能性を検討中である。
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