研究概要 |
[目的]今回は発見、回収された胎児有核赤血球からFISH法によるsingle cell analysisによりどの程度DNA情報を得ることが可能であるか検討を行った。[方法]Pappenheim染色標本上に発見された胎児有核赤血球の前処理(脱色、RNase処理、pepsin処理)を条件を換えて行った後、X,Y染色体に対するα-satellite DNA probeを用いたtwo color FISH及び21番染色体長腕のDNA probeを用いたFISHを行った。[成績]Pappenheim染色標本上の胎児有核赤血球を脱色、RNase処理、pepsin処理の後、X,Y染色体のtwo color FISH及び21番染色体のFISHを行ったところ、有効なsignalが得られた。[結論]胎児有核赤血球のsingle cell analysis(PCR,FISH)により有用なDNA情報が得られるようになった。我々の開発した方法を用いれば、母体血よりnon-invasiveかつrisk-freeに多くの胎児DNA情報が得られることとなり、近い将来、本法の広範な臨床的応用、普及が見込まれる。
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