研究課題/領域番号 |
05807119
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
陳 光永 日本医科大学, 医学部, 助手 (70241106)
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研究分担者 |
酒井 欣男 日本医科大学, 医学部, 助手
天神 敏彦 日本医科大学, 医学部, 助手 (70217438)
渡辺 秀裕 日本医科大学, 医学部, 助手 (40191788)
井出 道也 日本医科大学, 医学部, 助手 (20176316)
清水 一雄 日本医科大学, 医学部, 講師 (20133449)
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キーワード | アルギン酸マイクロカプセル / 制癌剤感受性試験 / SDI法 / MTTアツセイ |
研究概要 |
免疫隔離膜作用を有する半透膜のアルギン酸マイクロカプセルで被包された細胞はラット腹腔に異種移植が可能である。アルギン酸マイクロカプセルで被包したヒト胃癌細胞株(KATOIII、MKN28)を用いてコハク酸脱水素酵素抑制試験(MTT assay)の基礎的研究を行いin vivo制癌剤感受性試験への応用の可否を検討し以下の結論を得た。 1.アルギン酸マイクロカプセルで被包した細胞は培地中で満足すべき増殖がみられた。 2.マイクロカプセル内の細胞に対してカプセルを破壊せずにMTT assayが可能で従来のマイクロプレートを用いたMTT assayとほぼ同じ結果が得られ、カプセル内の細胞のviabilityの評価にMTT assayが有効であった。 3.アルギン酸マイクロカプセルで被包した細胞はラット腹腔内への異種移植が可能で移植後も増殖が確認され、カプセルの回収も容易に行われた。 4.ラット腹腔に移植されたマイクロカプセルに経静脈的に投与されたtegafurは肝組織と同レベルに分布し、5FUの移行も確認された。 5.細胞被包アルギン酸マイクロカプセルをラット腹腔に移植し、制癌剤投与後の効果判定をMTT assayにて施行し得た。 6.アルギン酸マイクロカプセルを用いたヒト癌細胞異種移植後の生体側の反応は局所の異物反応が軽微に認められるのみで制癌剤感受性試験の結果には大きな影響及ばさないと考えられた。 7.アルギン酸マイクロカプセルを用いて簡便で更に高い評価可能率をもった新たなin vivo SDI制癌剤感受性試験が可能と考えられた。
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