研究概要 |
1.頸椎用内固定具の設計、開発:既存の胸椎用内固定具(経椎弓根スクリュー固定)を頸椎用に改変し臨床応用した。その対象を脊椎外傷とした結果を英文の脊椎外科専門誌に発表した。この臨床応用は継続中であり、頸椎腫瘍その他の頸椎疾患の再建手術の結果を調査検討中である。またCT、X線の計測による解剖学的研究から、日本人頸椎に適合したサイズの内固定具を作製した。スクリュー径は実在の椎弓根径の変異に合わせ、既存の最少径の89%,67%のものを作製した。材料はMR検査を考慮し、チタン合金とした。さらに新しい頸椎固定具の安定性に関する生体力学的実験を行いその強度を確認した。 2.頸椎用人工椎体の開発:頸椎用人工椎体材料はAW-Glass Ceramic製と決定し、試作品を作り、これを臨床応用した。同一の材料による胸椎・腰椎用人工椎体の臨床使用例を調査し、その安全性を確認した。また同一材料による腸骨スペーサーの長期経過観察、x線学的検討を行い、専門誌に発表した。 3.日本人頸椎の解剖学的研究:北大医学部解剖学第二講座保有の骨格標本を整理し、頸椎の椎弓根の形態を中心に解剖学的研究を継続している。
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