研究課題/領域番号 |
05807138
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
永田 見生 久留米大学, 医学部, 助教授 (50140687)
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研究分担者 |
安部 淳 久留米大学, 医学部, 助手 (10248437)
森田 雅和 久留米大学, 医学部, 助手 (00248436)
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キーワード | 実験的側弯 / 創外固定 / 経皮的椎体固定 / テトラサイクリンラベリング / 椎体、椎間関節の変化 |
研究概要 |
当初の予定であった胸椎、腰椎に直視下で脊柱固定方法を試みた。手術の全身的負担、またpedicle screwは脊柱管への侵襲が大きく、困難であった。また棘突起の経皮的固定方法は、脊柱の後方要素の脆弱性のため固定力が弱く、この以上の方法は創外固定として用いるには不可能と考え、以下の方法を考案した。成熟日本家兎にレントゲン透視下にキルシュナー鋼線を経皮的に胸椎、腰椎椎間板へ刺入した。本方法は手術の侵襲が少なく、胸椎でも腰椎でも脊髄を損傷する危険が少なく、強固な固定が可能であった。また片側での2本の固定ピンに創外で圧迫力を加えることにより、脊柱の3次元的変形(側弯、頚胸椎前弯増強、胸腰椎後弯増強)の作成が可能となった。但し本方法は術後約1か月を過ぎると、当初懸念していた固定ピンの感染は生じなかったものの、レ線上ピンの椎間板内での緩みが生じる傾向にあり、問題点として今後検討を行う予定である。しかし、1か月以内にテトラサイクリンでのラベリングを行い、椎体、椎間関節の変化を観察することは可能と考えられ、今後検討を行う予定である。また一方において、幼若家兎の片側助骨切除を行い、進行性側弯を作成し、約1〜2か月後にCobb角20度前後の胸椎型脊柱側弯変形が起こることを確認した。今後は本創外固定方法で、脊柱の変形防止あるいは矯正が可能であるか否か、また矯正が可能であれば、抜針後の矯正損失の程度を実験的に検討する予定である。
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