研究課題/領域番号 |
05807150
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高倉 賢二 京都大学, 医学部, 助手 (10221350)
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研究分担者 |
藤原 浩 京都大学, 医学部, 助手 (30252456)
前田 道之 京都大学, 胸部疾患研究所, 助教授 (20027329)
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キーワード | 排卵障害 / 抗卵胞細胞自己抗体 / 早発閉経 / 多嚢胞卵巣症候群 |
研究概要 |
1.臨床的検討 40才未満で閉経に至った早発閉経14例を対象に各種自己抗体を測定した。全症例とも閉経婦人と同様の内分泌学的環境にあった。正常対照者との比較で際だっているのは免疫学的検査の結果であり、6例/14例に自己抗体(抗核抗体3例、ループスアンチコアグラント3例、抗マイクロゾーム抗体2例、抗サイロフロブリン抗体1例)を認め、その他、5例/14例に補体値の異常、7例/14例に免疫グロブリン値の異常、14例/14例にリンパ球サブセットの偏移を認めた。以上より、早発卵巣不全症例の免疫学的異常が明かとなり、発症における免疫学的要因の関与が強く示唆された。 2.抗卵胞細胞自己抗体の検討 体外受精採卵時に顆粒膜細胞を採取・単離し、96穴プレートにまきこみ、12時間培養し0.1%グルタルアルデヒドにて固定後、32倍に希釈した患者血清を用いて反応させ、抗原細胞に結合した免疫グロブリン量をELISA法により測定した。 基準値は3例の正常婦人のプール血清の抗体価を患者血清の抗体価測定毎に測定し、3/2SD以上の値をとるものを高値と判定した。対象は早発閉経・多嚢胞卵巣症候群・他の排卵障害・妊婦・正常対照それぞれ8例である。3これまでのところ、多嚢胞卵巣症候群と対照群においてそれぞれ2例の抗体価高値例を認めている。今後症例をさらに集積し、一定の結論を得る予定である。
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