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1994 年度 実績報告書

排卵障害の免疫・内分泌学的検討及びその発症における抗卵巣自己抗体の意義の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05807150
研究機関京都大学

研究代表者

高倉 賢二  京都大学, 医学部, 助手 (10221350)

キーワード早発閉経 / 自己抗体 / 骨粗鬆症 / 高脂血症
研究概要

今年度は最重症の排卵障害のひとつである早発卵巣不全(POF)39症例のPOF症例について、病型分類、免疫学的特徴、骨量および脂質代謝の評価を行い、行うべき管理について検討し、以下の結果を得た。
1.病型分類:既往歴から、(1)特発性POF(16例、原因の不明なもの);(2)手術関連POF(8例、既往に卵巣に対する卵巣摘出以外の手術操作を受けたもの);(3)去勢POF(15例、既往に両側卵巣摘出あるいは下腹部の放射線照射を受けたもの)の三型に分類された。
2.免疫学的検討:特発性POFで67%、手術関連POFで37.5%に抗核抗体あるいはLACが認められ、また、特発性POF群においてT cell分画が増加し、ヘルパーT cell分画が減少していたことから、特発性POF症例の免疫異常との関連が強く示唆された。
3.骨塩量:第2-4腰椎の骨塩量は、1例を除いて平均値を下回り、1SD以下が64%、2SD以下が16%と全般に低値をとっていた。
4.脂質代謝:血清総コレステロール値は、200mg/dl以上の症例が47%で、高い傾向にあった。HDLコレステロールは27%が40mg/dl以下の低値をとり、LDLは50%が140mg/dl以上の高値をとっていた。
以上のことから、POF症例においては骨量低下および高脂血症を認めることが多く、これらの管理も重要と考えられた。また、特発性POFにおいては自己免疫疾患の検索が必要と考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 藤野祐司: "早発卵巣不全の実態" 産婦人科の進歩. 46. 412-415 (1994)

  • [文献書誌] 藤原浩: "排卵とサイトカイン" Hormone frontier in gynecology. 1. 351-355 (1994)

  • [文献書誌] H.Fujiwara: "A new monoclonal antibody(POG-1)detects a differentiation antigen of porcine granulosa and theca cells and indicates heterogeneity of thecal-stromal cells." Endocrinology. 134. 1132-1138 (1994)

  • [文献書誌] 高倉賢二: "わが教室で行う不妊症の診断と治療" 産婦人科治療. 70. 76-81 (1994)

  • [文献書誌] T.Mori: "Ovarian cytokines in regulation of granulosa cell function in "Progress in endocrinology (ed.R Mornex et al.)"" The Parthenon Publishing Group,Lanc.& NY, 577-580 (1994)

  • [文献書誌] 高倉賢二: "成長因子と卵巣機能(「産婦人科学書1生殖医学」)" 金原出版(東京), 168-174 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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