研究課題/領域番号 |
05807166
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
早川 むつ子 順天堂大学, 医学部, 講師 (60095825)
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研究分担者 |
河野 博之 順天堂大学, 医学部, 助手 (70234094)
佐久間 仁 順天堂大学, 医学部, 助手 (60235207)
藤木 慶子 順天堂大学, 医学部, 講師
堀田 喜裕 順天堂大学, 医学部, 講師 (90173608)
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キーワード | 網膜色素変性 / 錐体杆体ジストロフィ / 杆体錐体ジストロフィ / 黄班変性 / ベスト病 / ロドプシン遺伝子 / ペリフェリン / RDS遺伝子 / β-cGMP-PDE遺伝子 |
研究概要 |
H, 5、6年は定型網膜色素変性に主力をおいて候補遺伝子の検索を行ってきたが、本年度は試料の収集ができた錐体杆体ジストロフィ、錐体ジストロフィ、Best病、網膜周辺に変性にある黄班変性、黄色班眼底、白点状眼底、黄班部に異常を認める網膜色素変性などの計36名について、末梢血より採取した白血球よりDNAを抽出し、ペリフェリン/RDS遺伝子の各エクソン部分を200塩基対前後のDNA断片になるようにプライマーを用いて、PCR法により増幅し、SSCP(single strand conformation polymorphism)法によるスクリーニングを行い、異なった泳動パターン毎に直接塩基配列を調べ、必要に応じて制限酵素による確認を行った。結果は今までに7種の塩基置換を見出した。このうちGlu304Gln(GAG→CAG)とGly338Asp(GGC→GAC)の変異はアミノ酸が変わるにも関わらず疾患との関連はなく、正常者にも同率に存在していた。コドン338の塩基置換はヒトのみがグリシンで塩基置換によって他の哺乳動物と同じアスパラギン酸になっていることがわかった。SSCPの検出率、遺伝形式にこだわらず臨床所見から錐体系の障害が強いと思われるものを対象としたことなどの試料の取り方の問題、さらに、現在確認中の変異も残されており、なお慎重に見直しを行っているが、本邦の定型網膜色素変性およびこれらの関連疾患におけるペリフェリン/RDS遺伝子の変異はそれほど多くはないと推測される。
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