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1993 年度 実績報告書

オステオカルシン量の消長からみた歯周炎における歯槽骨代謝回転

研究課題

研究課題/領域番号 05807182
研究機関明海大学

研究代表者

栗原 徳善  明海大学, 歯学部, 講師 (10186512)

研究分担者 辰巳 順一  明海大学, 歯学部, 助手 (60227105)
池田 克己  明海大学, 歯学部, 教授 (50049350)
キーワードオステオカルシン / 骨吸収 / 破骨細胞 / 歯周炎
研究概要

オステオカルシンは、コラーゲンと同様に骨基質を形成するタンパクであり石灰化した骨および歯牙に含まれている。しかし、破骨細胞により吸収窩が形成される際オステオカルシンが骨からどのような構造で遊離するのか、まったく明らかにされていない。今回われわれは、ヒト破骨細胞を単離し、ヒト象牙質片および骨片とのco-culture系を用いて、培地中に遊離されるオステオカルシン分子種について検討を行なった。
ヒトオステオカルシン分解実験:トリプシンによる分解の結果トリプシンの濃度に依存して、インタクトオステオカルシンは、減少し0に収束したが、N-端オステオカルシンは、初期値を維持した。その際、検出されるN-端フラグメントは1-19,1-43であることが明らかとなった。
ヒト破骨細胞と象牙質片とのco-cultureの結果:破骨細胞数に比例してインタクトおよびN-端のオステオカルシンの遊離量の増加がみられた。その際、骨から遊離するオステオカルシンはN-端のものが多く、インタクトの割合はその約10〜20%であった。また、オステオカルシンの測定に用いた抗体は、すべて培地中に含まれる牛胎仔血清には、交叉反応性を示さなかった。
今回の検討の結果、次の点が明らかになった。(1)今回用いた免疫測定法は、ヒトオステカルシンに対してすぐれた特異性を有する測定法と考えられる。(2)破骨細胞の骨吸収作用により、インタクトオステオカルシンとN-端オステオカルシンの出現する結果がえられた。インタクトオステオカルシンは、骨芽細胞においてdominantに出現する結果をすでに得ており、このことからN-端オステオカルシンフラグメントの出現は、骨吸収作用を反映すると考えられた。
破骨細胞の骨吸収により、オステオカルシンのN端が特異的に出現する可能性が示された。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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