研究分担者 |
永川 宅和 金沢大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50019600)
伴 真由美 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助手 (70242542)
塚崎 恵子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 講師 (20240236)
須釜 淳子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助手 (00203307)
西村 真実子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (50135092)
真田 弘美 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (50143920)
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研究概要 |
本研究である「ずれと摩擦」の実証に取り組んだ。 これまでに老人病棟では,車椅子座位が可能な患者や褥創好発部位を引きずるように移動動作をする片麻痺患者にも,寝たきりの患者と同じように褥創が好発することを明らかにしてきた。 本年度は,この現象に「ずれと摩擦」が存在しないかについて検討した。 結果,車椅子座位が可能な老人患者において,不良姿勢を自分で補正しようと体動する頻度が高い患者に,より尾骨部の褥創が発生し,その部位の最大圧のかかる部位の面積移動が大きいことを明らかにした。 また,定量的に「ずれと摩擦」状態を観察,検討するためにシ-ツの皺に着眼し,ベッド挙上の際に発生するシ-ツの皺の程度と,褥創発生の関与について検討した。皮膚血液量と皮膚血流量を用いて実験した結果,ベッド挙上し同一体位をとっている場合にできたシ-ツの皺が,皮膚組織の「ずれと摩擦」を引き起こしていることが示唆された。 更に,表皮,真皮に限界される褥創も多々あるということが今回の実験により明らかにされ,深部組織と皮膚組織の圧迫による負荷は異なったメカニズムによって発生しており,皮膚組織は深部組織より低い圧力により負荷をうけることも明らかにした。
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