1.今年度の実施結果 (1)協力校(小・中・高等学校)との打ち合せを行い、3年にわたる開発計画の詳細を決定した。 (2)協力校を定期的に訪れ、コンピュータを用いた授業、クラブ活動等を観察し、校長、教頭、教務・公務主任、教諭らとインフォーマルインタビューを重ねた。それらをもとに、キーワードを付した詳細な記録を作成した。 (3)申請者がカナダで参加していた研究グループのキーワードリスト(約600語)を翻訳して検討し、本研究で使用するキーワードリストの参考とした。さらに日本の学校現場の実情に合わせたキーワードを、観察の過程で必要に応じて追加している。 (4)実際の観察に基づく研究とともに、外国での関連する研究の文献を収集し、検討した 2.得られた知見 (1)この手法の適用によって、コンピュータ教室の環境、授業の中での他のメディアとの関係、他のメディアの役割の変化、コンピュータに関する現職教育等に関する教師の意識の変化やコンピュータの教育利用の概念形成の過程が明かになりつつある。 (2)また、児童・生徒の「探索的学習活動」の発見や、コンピュータを用いた授業特有の授業構成の発見など、従来の授業概念を越えるような新たな知見が得られてきている。
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