1.手法の開発と評価 コンピュータの教育利用を対象とした質的な観察研究のために、観察・面接方法、記録方法、コーディング方法、分析方法とコードワードリストを開発した。また、授業者、学校管理職を含む観察校との望ましい関係の形成方法、観察、記録、分析等に必要なツール類についても知見を得た。また、手法の評価、とくに筆者の手法で重要なツールとなっているコードワード群の検討のために、筆者の用いてきたコードワードを、量的な手法も用いて詳細に分析した。 2.手法の適用による知見の獲得 コンピュータを用いた授業固有の特徴の抽出という、特定の問題への本手法の適用を試みて知見を得るとともに、手法の問題点や有効性についての知見を得た。 3.付随する成果 観察記録やコードワードリストの蓄積、米国、カナダの質的研究者との討論、メーリングリストの解説による研究者グループの形成、本研究を継続、発展させるための観察校の拡大外国の研究者との交流を行った。 4.発表と交流、反響 これらの成果はその都度、学会誌、学術雑誌、紀要等に論文として発表した。また、関連諸学会で口頭発表した。とくに最終年度の教育工学会パネル討論での発表で得たさまざまな反響は、今後の研究の発展に反映させられるものである。
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