研究課題/領域番号 |
05836008
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
薩摩 順吉 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70093242)
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研究分担者 |
木村 弘信 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (40161575)
野海 正俊 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (80164672)
岡本 和夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40011720)
堀川 頴二 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40092324)
谷島 賢二 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80011758)
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キーワード | ソリトン / パンルベ方程式 / 可積分系 / q離散 / 非線形シュレディンガー方程式 / QR分解法 / ロトカボルテラ方程式 / 戸田格子 |
研究概要 |
本研究の目的である離散型ソリトン方程式の解析に関して、以下の成果を得た。 1)「特異性の閉じ込め」性に関連して現れる離散型パンルベ方程式のうち、2型のものについて、離散型特殊関数で表される新しい解を提案した。解は行方向と列方向で構造が異なる行列式で表されており、離散系特有の性質を持っている。また、解を構成する手法は他の離散型パンルベ方程式にも適用可能で、1型、3型について予備的な結果を得ている。とくに、3型の方程式では、q-離散系との関係が明らかになっている。 2)代表的な離散型ソリトン方程式である戸田格子方程式を相対論的に拡張したものに対し、その解がカソラチ行列式で与えられることを示した。その解の特別な場合として、Nソリトン解が含まれている。この結果は、戸田方程式と関連したさまざまなソリトン方程式の相対論化に応用することが可能である。 3)離散的なτ函数の理論における戸田方程式系列を利用して、非線形シュレディンガー方程式とSIT方程式が結合した系に対する厳密解を構成した。得られたソリトン解は非対称に振動するという特徴を持っており、実験との対応も期待される。またこの結果は、principal chiral field方程式などの解の構成にも応用することができる。 4)行列の固有値問題におけるQR分解法とソリトン方程式の関連を調べ、その中から新しいタイプのLotoka-Volterra方程式を導出し、その解について検討を加えた。この方程式は、それぞれの種が最近接の種だけでなく、遠方の種とも相互作用している生態系を表している。また、有限系の場合の初期値問題は、QR分解法を用いて厳密に解くことができる。
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