研究課題/領域番号 |
05837007
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
寺田 典生 東京医科歯科大学, 医学部(内科), 助手 (30251531)
|
研究分担者 |
東絛 尚子 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90227554)
富田 公夫 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (40114772)
丸茂 文昭 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00050443)
|
キーワード | 遺伝子発現 / PCR法 / 細胞増殖 / 腎炎 / エンドセリン / 抗利尿ホルモン / 情報伝達系 / PDGF |
研究概要 |
平成5年度までの研究において各種増殖因子および血管作動物質の腎での遺伝子発現のなかでも、エンドセリン-3の腎での産生が腎ネフロンセグメントに広範になされれていることを明らかにした(Kidney Int.44:1273-1280).また腎糸球体、尿細管機能に重要な働きをもつ抗利尿ホルモンの2種(V1、V2)の受容体の腎ネフロンセグメントにおける分布と調整について検討した(J.Clin.Invest.92:2339-2345)。さらに腎機能調節因子として重要なアンジオテンシンIIの受容体の遺伝子発現についても腎での局在について明らかにした(Kidney Int.43:1251-1259、1993)。 また平成5年度の内科学会総会において、IgA腎症の患者糸球体においてPDGF-bata chainおよびB-receptorの遺伝子発現が亢進していることを報告した。ここ数年細胞内情報伝達系に関する研究が各分野でなされ、本研究においても、各種増殖因子および血管作動物質がどのような細胞内機序で糸球体内の細胞増殖を引き起こすかを細胞生物学、分子生物学的手法を用いて検討してゆく必要がある。 そこで平成6年度は基礎的研究としては、各種増殖因子および血管作動物質の腎での遺伝子発現の調節および細胞内情報伝達系に及ぼす影響を検討し、細胞増殖、糸球体腎炎との関連を解明してゆく。臨床的研究としては、患者の腎生検標本より糸球体を単離してPCR法を用いて各種増殖因子および血管作動物質の遺伝子発現を調べ病態への関与を検討する。
|