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1993 年度 実績報告書

あせりの制御におけるセルフ・エフィカシ-の効果

研究課題

研究課題/領域番号 05851020
研究機関富山大学

研究代表者

河本 肇  富山大学, 教育学部, 助教授 (50186152)

キーワードあせり / あせりやすさ / 情動
研究概要

個人特性としてのあせりやすさについて、課題の難易度を操作しながら、行動面・情動面にそれぞれどのような影響を与えるかについて検討した。
“あせりやすさ尺度"調査を76名の大学生に実施し、その中からあせり高得点者20名、低得点者20名を被験者とした。
実験計画としては、課題要因(易課題、難課題)とあせりやすさ要因(あせりやすさ高、あせりやすさ低)の2×2の4条件を設定し、個別に実施した。実験課題として、漢字字形素統合課題を使用し、易課題では2つ、難課題では3つの漢字字形素から新たに1つの漢字に作り直すもので、5分間にできるだけたくさん問題を解くことであった。解答終了後、問題を解いていたときの情動について、質問紙調査を行った。
行動面への影響として、課題の漢字正答数について2要因分散分析を行い、課題要因において有意差が示された。したがって、課題の難易度は、適切に操作できたことが確認された。一方、個人特性としてのあせりやすさは、行動面には影響を及ぼしていないことが明らかとなった。
情動面への影響として、情動合計得点について2要因分散分析を行い、あせりやすさ要因において有意差が示された。したがって、課題の難易度ではなく、個人特性としてのあせりやすさが、情動面に影響を及ぼしたことが明らかとなった。
本研究をまとめると、個人特性としてのあせりやすさが、情動面に影響を及ぼしていることがわかる。これまでの研究のように、課題の難易度は情動面に影響が生じていないことが特徴的である。課題の内容がそれぞれ異なっていることもあるが、個人特性としてのあせりやすさの方が、課題の難易度よりも影響力が大であると考えるべきであろう。

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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