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1993 年度 実績報告書

日本人の対面的コミュニケーションにおける参与の組織化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05851034
研究機関大阪教育大学

研究代表者

串田 秀也  大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (70214947)

キーワード会話分析 / トピック / 参与 / フレーム
研究概要

本年度の研究においては、いくつかの対面的コミュニケーション場面をビデオ録画して、それを転記し、「参与の組織化」という観点から分析した。収集したデータは、日常会話場面14、授業場面3、フォーマルな会合場面2、共同作業場面1である。現在までに分析を加えたのは、このうち会話場面のみである。なお、データ収集は継続中であり、データ転記もまだ途中である。
分析においては、会話への参与が再組織化される二つの曲面に注目した。まず、会話の焦点が分裂するケースについて。これまでに見いだされた分裂は大きく4種類に分類される。何らかの道具的活動を契機とする分裂、新たな参与者の参入を契機とする分裂、場面そのものへの言及を契機とする分裂、一つのトピックの終了を契機とする分裂である。
次に、会話におけるトピックの移行に注目した。その結果、従来指摘されていた「境界づけられた移行」と「一歩ずつの移行」の他に、「境界づけられたスムーズな移行」と呼び得る一連のシークエンスがあることが見いだされた。それらは、発話のフレームの転換を伴うもの、対照的トピックを提示するもの、同音異義語を利用するもの、などである。
今後の課題としてはまず、データを増やす中でこれらの知見をより充実させること、およびこれらの参与の組織化がもたらされる「方法の論理」を解明することである。次に、その「方法の論理」を比較社会学的観点から考察することである。

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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