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1993 年度 実績報告書

per-lacZ fusion gene による時計突然変異の検出

研究課題

研究課題/領域番号 05854075
研究機関山口大学

研究代表者

松本 顕  山口大学, 理学部, 教務員 (40229539)

キーワード生物時計 / Drosophila / per gene
研究概要

perフィードバックループを利用した概日時計遺伝子検索を目指し、per-lacZ fusion gene を用いて、per遺伝子の変動をモニターした。まず、野性型Canton-Sの成虫の頭部および幼虫の神経節におけるlacZ遺伝子の昼夜の発現の違いをX-galを基質とした酵素活性染色により調べた。実験にはすべて明暗サイクル(LD12:12)のもとで飼育した系統を用いた。昼夜の変動が若干認められる結果は得られたが、Zwibelら(1992)の報告にあるような大きな(約7倍)違いは見い出すことができなかった。次に、無周期のper^oにper-lacZ fusion gene を組み込み、lacZ発現に変動が見らないことを確認する実験を行った。平均すると変動は見られないものの、発現強度は個体により大きくばらついていた。以上の予備実験から、この系を用いて大規模な概日時計遺伝子スクリーニングを行うことには不安が残るという結論に達した。ただし、Canton-Sとper^oのlacZによる染色を比べると、1日のどの時間帯においても、必ずper^oの方が早く染色されるという興味深い知見を得た。しかし、この原因については、現在のところ不明である。現在は、山口大学構内の自然集団から分離された第2染色体に突然変異を持つ長周期系統ritsuにper-lacZ fusion geneを組み込み、ritsuにおけるper遺伝子の発現のモニターを試みている。この系統は温度依存的に周期が延長され、29℃ではほとんどの個体が明瞭な周期性を示さないという特徴を持つ。異なる温度条件で歩行活動リズムの周期が変化した場合に、per遺伝子の発現がどのように変化するかを調べることで、ritsu遺伝子とperフィードバックループの関係を推測できるものと思われる。

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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