研究概要 |
平成5年度の研究実績の概要は以下の通りである. 1.RMCの各構成要素の機能分担の提案 RMCはmachine,machine manager,task manager,task masterの4つの構成要素からなる.生産システムにとって不可欠な機能である意思決定機能と制御機能を,上記で述べたRMCの4つの構成要素がどの様に分担しているかについて提案した. (1)machineが分担する機能:生産化工機能 (2)machine managerが分担する機能:機械稼働計画機能,機械稼働監視機能,生産制御機能 (3)task managerが分担する機能:部品生産計画機能,機械稼働評価機能,部品生産監視機能 (4)task masterが分担する機能:部品生産評価機能 2.RMCと従来型生産システムの機能分担における比較 分担の形態について,従来型の生産システムの場合と比較することによって,機械に異常が発生する場合や注文がランダムに到着するような場合においてRMCが有効であることを定性的に示した.RMCが従来型の生産システムより有利な点を以下に述べる. (1)計画と実施の2つの機能が融合しているので,生産現場の現状を十分に計画へと反映させることが可能である. (2)machine managerがmachineに付随していることにより,各machineの自律性,モジュール性が高いので,増設,交換,廃棄などの設備変動が生じても,生産システムの制御や管理への影響はほとんど生じない. (3)task masterが受注してから,生産計画の作成を開始するようになっているので,需要変動等の生産の外的環境の変化が生じたり,生産指令がランダムに発生しても,問題なく生産が追従できる. 3.シミュレーションを行う計算機環境の整備 今年度購入したパーソナルコンピュータを用いてRMCの構成要素の機能分担の定量的な有効性検証ならびにRMCの意志決定プロトコルの有効性検証を行う計算機環境の整備を行った.
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